印象に残るプランニング
もう14年ほど前の、私がフリーウエディングプランナーを知るきっかけになったおふたりの結婚式です。
新郎がカナダ人、新婦が日本人の国際結婚のカップルで、
「日本では、カナダで当たり前の結婚式ができない」という悩みに直面されていました。
カナダでは、結婚式を行う時にまずウエディングプランナーを探すことから始めるのが一般的だそうなのですが、当時の日本にはフリーのウエディングプランナーがほとんどいない。カナダではパーティは時間の許す限り、朝まで飲める人はそのまま飲んで楽しんで、というスタイルがスタンダードだったが日本の結婚式場では2時間半と時間が厳密に決まっている。どうしようと思っていたところで当時プロデュース会社にいた私との出会いがあり、お手伝いをさせていただくことになりました。国際結婚でゲストも半分は海外の方ということで、「東洋と欧米の文化の交流」をコンセプトに、カナダの結婚式のしきたりをベースに、日本文化を知ってもらえるようにと創っていきました。
外国人の目から見た日本を表現した和モダンな装飾や、和紙のコラージュに味のある筆文字を乗せた手作りのペーパーアイテムに加えて、難題だったのは、新郎からの「芸者さんの踊りを披露できないか?」というリクエスト!「日本のゲストもほとんど見たことがないだろうからきっと全員が楽しめるはず」との想いに応えるため何とか手配し、お披露目することができました。
2階建てのイベントスペースを会場に、2部制のようにして時間もゆっくり、双方の国の文化を知っていただけるパーティとなりました。この時、欧米のウエディングプランナーの話をいろいろと聞いて、「きっといずれ日本でもウエディングプランナーに依頼する人が増えるよ。清水さん、いつかやった方がいいよ」とおふたりに言われたんです。
それがずっと頭に残っていて。そこから数年後ではありましたが、この言葉があったから、独立して自分でやろうと思いました。今の自分のきっかけになった出会いの結婚式。このおふたりとは今でもお付き合いが続いていて、ずっと応援してくれています。