eclat(エクラ)
山本 恵さん (3/6)
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山本 恵さん (3/6)

茨城の良さとおふたりらしさで創り上げる『いばらきウエディング』

そのスタイルを創り上げるきっかけとなったふたつのエピソード

【エピソード2】グッドウエディングアワードグランプリ受賞・おひさま結婚式

印象に残るプランニング

「わたしたちが生きていくと決めた場所を、みんなにしってもらいたい」新郎新婦のそんな想いから創り上げた「おひさま結婚式」。舞台は、茨城県と 福島県との県境に近い大子町。新郎新婦は農業を学ぶ専門学校で出会い、農業を始めるためにこの町へ移住してきました。「この町で生きていくと決めたので、地域の施設を活かして結婚式がしたいんです。ぜひ力を貸していただけませんか」。という嬉しいメールを頂いたのが、おふたりとの出会いでした。

「地域にあるものを活かしたい」という想いから、挙式はこれから暮らす場所の近くにある神社で。偶然にも新婦様が大好きな、でもなかなか見つけることができない「ヒマラヤ杉の実」を境内で見つけたことからその神社に特別な想いを持ったということもあり、ここ最近は結婚式を行っていない神社だったのですが、宮司さんのご協力のもと、神前式の進行、誓詞、動きを全て私の方で確認して執り行うことに。

披露宴会場は、おふたりの勤める農園から車で10〜15分程の場所にある、廃校になった小学校の教室で。昭和初期の面影が残る校舎はテレビやドラマ、CMなどでよく使用されていますが、結婚式はもちろん初めて。町役場の観光課へ相談に行くと、「あそこで披露宴を?」と驚かれましたが、保存会の会長さんへ繋いでいただき、承諾を得て行うことになりました。

招待状も席次表も全て手作り。教室の装飾も自分達で行いました。当初は普通に花を飾った方が良いのではと考えていた新郎新婦でしたが、おふたりが参加するマルシェを見に行き、ピンと来た私は、おふたりが作った野菜を会場内に飾ることを提案。かぼちゃ、ピーマン、にんじん、ジャガイモなどを彩りよく飾ると、会場はふたりらしさで一杯に。お開き後はゲストにお持ち帰り頂き、「とても美味しかった!」と好評でした。料理ももちろん、おふたりの野菜を使ってお祝い弁当を作り、ふるまいました。

当日は秋晴れの中、黒板に装飾した「おひさま結婚式」というテーマ通り笑顔がいっぱい。ゲストテーブルには地元特産のリンゴと1年かけて集めたヒマラヤ杉の実を飾り、ウエディングケーキも野菜でできたクロカンブッシュを準備。おふたりらしい、温かな披露宴になりました。

住まいから1時間半かかる大子町へ10数回も通う、なかなか大変な準備期間ではありましたが、私がおふたりの想いを形にすることにこだわったのは、「この町で農業をやっていく」という決意を持って移住してきた若いふたりを応援したかったから。これからもウエディングで地域を活性化していきたいという想いが、ますます強くなりました。

この結婚式は、2014年、グッドウエディングアワードでグランプリを受賞した結婚式。この仕事を始めて10数年。ずっと私がやりたいと強く想い続けたスタイルが認められる時代が来たんだな、続けてきてよかったなと感動した結婚式でもありました。

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