【印象に残るプランニング】

最近の例で申し上げますと、札幌の大通公園での結婚式が印象的でした。もともとは海外挙式や北海道内での挙式を想定していたおふたりですが、ご家族との予定があわない等とのご相談で詳しくお話を伺うと、特定の場所にこだわりがあるわけではなく、「結婚式＝教会や大聖堂でバージンロードを歩く」というイメージを持っていることがわかりました。遠距離恋愛で札幌に思い出があるおふたりでしたので、「札幌を象徴する場所はどこか？」と考え、大通公園での挙式をご提案。「そんなことができるなら！」と大変お喜びになられたので、すぐに札幌市に掛け合って予約を取りつけました。

「あふれる小さな夢を実現しながらキラキラ輝く人生を共に歩みましょう」という意味を込め、コンセプトは「トゥインクルトゥインクル」に。ディズニーが大好きなおふたりなので王子様とお姫様の結婚式をイメージ。大通公園でたくさんの人々にお披露目をし、祝福されてから大切な仲間を連れてお城（式場）に戻り、パーティーでより仲を深める時間にしようというストーリーを思いつきました。

結婚式当日は札幌市内で活躍されているアーティストの方に演奏をして頂いたり、会場の中で映像の花火を上げてみんなで想いを共有する時間を設けたりしました。おふたりの最初のイメージを超え、その場にいないと感じられないライブ感を体現したふたりらしいステキな結婚式になりました。

新郎様新婦様とは今でも仲良しなんですよ。札幌にいらっしゃる度に連絡をいただきますし、実は新婦様は、今ではSNSで有名な卒花嫁さんなんです（笑）。花嫁会を主催されて同じ年に結婚式を挙げた方たちと交流していたり、ここで結婚式を挙げたことでお客様同士の輪が広がっていくのは、本当にステキなことだと思いますし 結婚式を行っていなければやってこなかった未来の楽しい経験を体現されていることが何より嬉しいです。

また、農家の新郎新婦様の場合はプランナーがシェフと一緒にご実家に出向き、「どういう野菜があるのか」を直接伺って仕入れたり、ご両親に手作りのガラス細工をプレゼントされたお客様のケースでは、制作現場にカメラマンが同行し、ガラス細工を作る様子を撮影した映像を一緒にプレゼントしました。どちらのケースも、モノだけでなくそのプロセスまでが贈りモノで実際にご両親も大変喜ばれていましたね。

大事なことは「ふたりの未来に向けてそのスタートである結婚式がどうあるべきか。誰にどんな想いを伝えたいか」。それによって式場にとらわれないプランニングになることもあります。