印象に残るプランニング
足に障害がある新郎新婦様のパーティが、心に残っています。
新婦様は生まれつき歩くことができず車椅子でいらっしゃり、新郎様もゆっくり歩くのが精いっぱいのおふたり。会場の雰囲気をとても気に入ってくださって、ぜひここでと話が進んでいたのですが、一度キャンセルになってしまったんです。
会場がバリアフリーではなかったんですね。そのことからご両親が、おふたりのことやご列席予定のゲストにも足に障害がある方が多いことを心配され、反対をされたそうです。ですが僕はどうしてもおふたりが気に入ってくださった会場で結婚式を挙げて頂きたかったので、その想いを伝えたところ、「川副さんがいるところならどこでもいい」とおっしゃって頂き、お手伝いをさせて頂くことになりました。
そこから当日まで、バリアフリーではない会場を使っていかに新郎新婦を美しく見せるか、ゲストの皆様に楽しんでいただくか、階段など会場内の障害物をマイナスではなくプラスにとらえて装飾などを考え、創り上げていきました。
そこまでの道中も印象に残っていますが、何よりも当日、歩くことが難しいご新婦様からの「バージンロードを歩きたい」という願いを叶えるため、挙式時間をたっぷりとって、ゆっくりゆっくりバージンロードを歩ききって頂くことができたこと。これが何よりも心に残っています。