オワゾブルー山形
奥山 玲奈さん (2/7)
オワゾブルー山形
奥山 玲奈さん (2/7)

大切なご家族や仲間と過ごす一日をいつでも思い出せるように

様々なアイテムやSNSを利用し、記憶に“栞”を残す結婚式

【印象に残るプランニング ep.1】

来館時に「どんな結婚式にしたいか」というビジョンがなかったおふたり。「なんとか結婚式の”軸”を見つけたい」と思いながらカウンセリングさせていただくと、どんな記憶にも曖昧さがなく鮮明に覚えていらっしゃることがとても印象的でした。おふたりのお話を伺っていると、まるでたくさんの物語が詰まった一冊の本を読んでいるかのように感じたんです。おふたりの記憶の中には本にはさむ“栞”が残されていて、質問されるとすぐに開くことができる。結婚式当日の記憶にも栞が挟まれていて欲しい…そんなイメージを元に、”本”と”栞”というキーワードを思いつきました。たくさんの大切な人たちに見守られながら過ごす結婚式の記憶を、いつでも思い出すことができれば、おふたりの人生はより幸せなものになるのではないかと考え「ふたりの栞~大切な一日をいつまでも~」というテーマをご提案。おふたりにも賛同していただけ、このテーマをとても大切にしながら準備を進めることができました。

披露宴では、たくさんの演出を盛り込むのではなく、ゲストとの歓談の時間を多くし、しっかりコミュニケーションをとっていただけるように配慮いたしました。たくさんの方々との思い出が明確にあるおふたりでしたので、皆様と過ごす時間を大切にしていただきたいと考えたからです。また、コンセプトである”本”や“栞”“は会場の装飾のアイテムや演出にも取り入れました。ウエディングケーキは本の形。ゲストへの招待状に栞型のカードを同封し、新郎新婦様へのメッセージを書いて当日お持ちいただけるようご案内。おふたりからご両親へのプレゼントは手作りの栞に。この栞は一枚の革で6つ作られており、新郎新婦様とご両家の親御様が一枚ずつ持ち続けるというもの。家族の繋がりを象徴する記念品になったのではないかと思います。

さらに、ゲストの席には栞型に見立てたカードをセッティングし、おふたりのためだけに作られたインスタグラムのオリジナルハッシュタグを記載。インスタグラムでそのタグを検索するとおふたりの準備期間の様子をご覧いただけます。ゲストの方々にはそのハッシュタグをつけておふたりの写真を投稿していただくようお願いしました。検索をかければ、おふたりがいつでも結婚式当日に還ってこられるように…という思いを込めた仕掛けでした。ゲストの皆さんの温かいご協力で、実現することができたと考えています。

一点、 プランニングする上で私自身が大変悩んだことがありました。
オワゾブルー山形ではシビルウエディングという人前式を採用しており、そのプログラムの中でご両家の親御様から新郎新婦様にメッセージをいただくシーンを設けております。おふたりはご両家を代表し、それぞれのお父様の挨拶のみで進めたいとのことでした。通常はご両親それぞれからお言葉をいただくケースが多いので「お母様からもメッセージをいただかなくていいですか?」と何度か確認いたしましたが、負担がかかることを心配されお父様だけでといいとのご要望。新郎新婦様の意思を尊重するべきか非常に悩みましたが、おふたりが負担と考えているとしても親御様にとっては違う可能性もあると考え、お母様方に直接ご依頼してみようと決心いたしました。後日、打ち合わせでおふたりに席を外していただき、ご両家のお母様方にお願いすると「私たちも話していいんですか?」「涙が出そうだね」と前向きなお言葉をいただき、喜んで引き受けていただけるとのこと。ご両家の親御様にも結婚式のテーマを共有し、ご準備をお願いいたしました。

当日、お母様方からのメッセージにおふたりは大変驚かれていました。さらに新郎家のお母様はメッセージだけでなく、ご自分の思い出深い絵本と、絵本を入れる手作りのバッグをプレゼント。おふたりには「想定外の出来事だったけどとても感動した、すごく嬉しい」とおっしゃっていただき、「私の選択は間違っていなかったんだ」とホッと胸をなでおろしました。オワゾブルー山形を選んでいただいたからこそ、一番の強みであるメッセージのシーンを体験していただきたいと考えておりましたし、実現できて本当に良かったと感じています。

パーティでは、おふたりの元にたくさんのゲストの方が集まっていたのが印象的でした。また、お色直しで再入場する際は、新郎家のお父様が一番近くでカメラを構えていらっしゃったことが微笑ましかったです。新郎新婦様やゲストの皆様からたくさん喜びの言葉をかけていただいたことや、私自身がプランナーとして色々と経験を積ませていただいたという思いもあり、非常に印象深い結婚式の一つです。

インタビュー日: 2018/07/13
インタビュー日: 2018/07/13
プロフィール Profile
所属会場 Hall Information