印象に残るプランニング
ご病気で式に参加できないお父様に、ドレス姿を見せたいという新婦様のご希望を叶えた結婚式が印象に残っています。
長野のテイクアンドギヴ・ニーズで結婚式を挙げたおふたり。ご見学に来られた際、最初にお伺いした新婦様の唯一のご希望が「父にドレス姿を見せてあげたい」というものでした。
お話を詳しく伺ってみると、新婦様のお母様は早くに亡くなられており、ご家族はお父様とお兄様だけ。お父様はご病気で実家のある大分の病院に入院されており長野まで来ることは難しく、当日式場に来ることができないお父様に花嫁姿を少しでも見せてあげたい、という想いでした。
新婦様は当時まだ20歳。大好きなお父様への想いをぜひ実現させたいと思い、大分のテイクアンドギヴ・ニーズスタッフに協力してもらって、長野と大分の会場を災害用のテレビ電話で繋ぎ、モニター越しで花嫁姿を見ていただくことをご提案させていただきました。
そしてただ映像をお見せするだけでなく、大分の映像もスクリーンで長野の会場に映し出して空間をひとつに。キャンドルリレーという演出を行って映像越しにお父様にもキャンドルを一緒に吹き消してもらうなど、お父様にも披露宴に参加して頂けるように場所を繋ぎました。
新婦様は心から喜んでくださり、その場にいたゲストの皆様もスタッフも全員の心が温まるような結婚式となりました。
また、そのお式で新婦様からお父様へ歌をプレゼントされたのですが、なんとそのピアノ伴奏を私がさせていただいたんです。新婦様が「緊張するけど、松倉さんにピアノを弾いてもらえたら勇気が出るからどうしても弾いてほしい」とおっしゃってくださり…。毎日一生懸命練習し、無事当日歌っていただけたのも、とても心に残っています。