印象に残るプランニング
ご家族のことが大好きで、お打合せ中もお父様やお母様、ご姉妹についての想いをたくさん話してくださっていた新婦様。
お父様がご病気を患っていてお身体があまり動かないとのことだったのですが、たとえあまり歩けなくても大好きなお父様と一緒にバージンロードを歩きたい、というご希望がありました。
結婚式当日、そのお父様は迷惑をかけたくないからと早目に会場にお越しになり、先に館内を見ておきたいとのことで、式前に私が会場をご案内することに。
その時、お父様が会場内にピアノがあるのを見つけて、「ピアノがあるんですね」とおっしゃられたんです。そこで何気なく「ピアノ弾かれるんですか?」と伺うと、娘さんたちのためにリハビリとしてピアノの練習をされているそうで、「いつか感謝の気持ちを込めて娘たちに披露したいんです」とのこと。
それを聞いて思わず私は「それは今日です!」と叫んでいて。お父様に「ぜひ、今日ピアノを弾いて娘さんへプレゼントしましょう」とお話しし、そのまま会場でピアノの練習をしていただき、無事バージンロードを歩かれたその後のパーティで「娘へ」という曲を披露していただきました。
急なことでお父様は緊張されていましたが、スタッフ全員でお手伝いをさせていただき、とても感動的な時間になりました。
そんな突然のご提案ができたのは、お打合せの時に新婦様から、お父様のご病気のこと、お人柄、どんなにお父様が好きか、お父様がどんなに新婦様を大切にしてくれているか、という想いを事前に伺っていたから。
ご家族への想いを込めた演出のお手伝いをさせていただけてよかったなと思っています。